待機児童問題、アメリカはもっと深刻
「保育園落ちた日本死ね!!!」というタイトルのブログが話題となって一年以上が経ちました。いまだ解決の糸口が見えぬまま、国内における待機児童問題は年々、深刻となっています。この問題を抱えているのは国内だけではなく、共働き先進国であるアメリカでも同じです。
アメリカでの保育費は一ヶ月あたり1,000ドル以上(日本円で約10万円)、保育費が高いことに加え、アメリカでは12歳以下の子どもを一人にしてはいけない決まりが定められ、ベビーシッターが大活躍しています。ベビーシッターは仕事で忙しい夫婦の自宅に訪問し、代わりに子どもの面倒をみるお仕事です。
国内においてもベビーシッターの必要性は見受けられるものの、子どもを見知らぬ他人に預けることに不安を感じている人が多くアメリカほど浸透はしていません。
Urban Sitterは”安心”から選べるベビーシッターサービス
ベビーシッターを探す方法は、ご近所つながりで知り合いに預けたり、登録会社に問い合わせしたり、インターネットサービスを活用するなどさまざま。いま、この領域でもっとも注目を集めているシェアリングエコノミーが総額23百万ドル(日本円で約25億円)を調達している「Urban Sitter」です。サービスは2010年5月に始まり、すでに10万人規模のメンバーがUrban Sitterで子どもを預けています。
Urban Sitterはベビーシッターとして働きたい女性と、子どもを預けたい両親をマッチングする一般的なプラットフォームに加えて、安心して子どもを預けるための検索フィルターを提供しています。
小さい子どもをベビーシッター経験があるかどうか、レビューが高いかどうか、レビューが多くついているかどうか…。特にUrban Sitterが押しているのが「Connected to me」という検索機能で、これは登録時に必要なFacebookもしくはLinkedInによる認証から、なるべく自分とつながりが近い人を探し当ててくれるもの。まったくの他人よりも、友人の知り合いの方が安心できる心理を最大限発揮しています。
ベビーシッターが保育園に変わる日も近い
Urban Sitterは、すでに10万人以上のベビーシッターを抱えているものの、保育園の数にはまだ及びません。しかし、年々ユーザー数を伸ばしており、2014年に上場を果たし1,000億円近い企業価値をつけたデイケアサービスCare.comに続き、業界での期待は高まる一方です。
小さな子どもを預けられる施設を増やしていくことに限度があるため、今後日本でも「ベビーシッター」という選択肢が普及していくことは明らかです。ベビーシッターたちが、共働きで忙しい両親が安心して子どもたちを預けられる世の中を築いていくでしょう。