カーシェア Anycaで総合1位にもなったホストを務めている赤瀬さん

DeNA(ディー・エヌ・エー)が2015年9月から開始した、カーシェア リングサービス「 Anyca (エニカ)」。レンタカーとは異なり、個人間で車を貸し借りできる シェアリングエコノミー で高級外車からクラッシクカーまで幅広いラインナップを揃えているので車好きにはたまりません。

今回は、Anycaが始まる前から カーシェアリング の可能性に気づき、Anycaで総合1位にもなったホストを務めている赤瀬さんに、レンタカーでは体験できない カーシェア ならではの楽しさについてお話を聞いてきました!

___ 最初、マイカーを貸すことに抵抗はなかったのですか。

抵抗はありました。抵抗はあるものの、普段からIT系の仕事をしていることもあって、モノやスキルを共有できるシェアリングエコノミーの面白さに興味を惹かれました。日本にシェアの波が来る前からAirbnbやUberのような海外サービスに注目し、これは必ず日本にも広がっていくことを感じました。

私の車は国産SUVトヨタハリアーに乗っています。この車を購入したのは消費税増税前の4年前で、カーシェアを視野に入れ、この車を購入したことにもなります。

___ 実際にどんな方がどんな利用用途で、シェアされているのですか。

20代や30代の方が多いです。車を所有していないけど、ここぞと車が必要なタイミングに借りてこられることが多いですね。中には外国籍の方もいます。レンタカー会社によっては外国籍の方で乗りたい車を借りられづらい場合もあります。
週末ドライブにいく、デートにいく、ゴルフにいく、冬はスタッドレスタイヤに切り替えるので、温泉やスノボーへ行く方など様々な使い方をされています。

カーシェア Anycaで総合1位にもなったホストを務めている赤瀬さん

___ カーシェア で貸し出した際のエピソードを教えてくれませんか。

20代の方でよく借りてくれる方がいてリピーターで既に10回以上借りてくれています。何度も借りられるので、ある日「どうしてそんなに借りられるのですか?」と尋ねてみると、実は初めて車を借りたときに初デートでこの車を使って、相方さんがすごく喜んでくれて、その後お付き合いするようになったということです。旅行や記念日にはこの車を借りてドライブするようになったみたいです。
また、別の方で車を貸し出す時にメールのやり取りをしていると、「車を借りて写真撮影してもいいですか?」と聞かれて、理由を尋ねてみると、結婚式用のビデオの一コマに「湘南ドライブデート」の様子を撮りたいとのことでした。その撮影が上手くいったみたいで、お土産を後から沢山頂いたりもしました。

___ オススメするドライブスポットを教えてください。

地元が横浜なので、みなとみらい推しです。ここから(赤瀬さんの自宅)からだと高速道路でも行けるんですよ。みなとみらいの観覧車とか海沿いがあるので、そこを昼間や夜でもドライブすると気持ち良いです。お腹が空いたらランドマークタワーの地下に駐車場があるので、そこで食事をすると駐車代も数時間無料になったり温泉施設も近くにありオススメです。

___ Anyca を通して出会った方と、繋がりが生まれることはありましたか。

ありますね。車はやはり高価なもので、何百万円もするものを知らない他人に貸し出すことはどんなに慣れてきても怖い部分もあり、アプリ上でメッセージのやり取りを十分にした後でも、私の場合は必ず一回は受け渡しの時に立ち会ってコミュニケーションを交わしてから貸し出すようにしています。カーシェアでホストをされている方の中には、鍵を家族や宅配ボックスに預けて貸し出す方もいらっしゃるみたいですが、自分はやはり信頼関係が大事だと考えているので、必ずお会いするようにしています。

またシェアが終わった後も、連絡先を交換したりAnycaのイベントで交流したり、自身でもセミナーやイベントを開催してシェアリングエコノミーの魅力を伝えたり交流するようなことも度々あります。

カーシェア Anyca 赤瀬さん赤瀬さんの愛車に乗り、インタビュー取材

___ Anyca のカーシェアホストを始めるにあたって、何か意識されている点はありますか。

たくさんありますが、車本体も重要ですが充電ケーブルやサングラスなど複数用意したりレンタカーとは違う居心地の良さを出すようにしてます。シェア料金も時期によって値段を変えたりキャンペーンなどもしてます。またネットで知り合ってリアルに貸し出しをする上で対応力が問われると思っています。さらにリクエストを増やしていく為には、一人一人のゲストと人間関係を構築していけるようなコミュニケーション力も必要だと思います。

Anycaで車を借りられる方の中には年齢も性別も様々な方がいらっしゃって、その人にニーズに合わせて、ただ車を貸し出すだけでなく、用途に応じたオススメなどをしてあげると喜んでもらえるようになります。状況によっては、急いでいる方もいるので、そういう人には優先的にレスポンスするような、相手の意向を汲み取ることが大事かと思います。
エリアも東京が人気ですが、私の住まいの神奈川県でもニーズが広まってます。車社会の地方のエリアでも普段とは違う乗ってみたい車に出会えるという価値は益々広がっていくと思います。

カーシェア Anyca 赤瀬さん赤瀬さんの愛車に乗り、インタビュー取材

___ シェアリングエコノミー がこれから広まっていく世界で、赤瀬さんが何かやってみたいことはありますか?

今後、東京オリンピック開催へ向けて宿泊施設だけでなく、交通インフラの課題もたくさん起こりうると考えています。満員電車のような問題も目に見えて既に起きていますよね。今後は車を貸し出すというカーシェアだけでなく、自転車シェアやライドシェア(相乗り)のような考えも深まっていけば良いなと考えています。ライドシェアで日本人や外国人の方々もリーズナブルに自分たちの行きたい場所へ行きたい時にすぐ行けるような、そういう世の中へ貢献していきたいと思っています。

そういう世界に貢献していくためには、事業者だけでなく法規制などシェアリングエコノミーを取り巻く環境全体が変わっていかなければなりません。ユーザーの声、オーナーの声、こういうサービスがあってこういう素敵な体験ができました。空き時間で収入が増えることができました。という正のスパイラルが生まれていくことで、だんだん世の中の仕組みも緩和されていくと信じているのでシェアリングエコノミーを盛り上げていきたいです。

___ 『 シェアリングエコノミー 専門家』について教えてください。

カーシェアリング以外にも「シェアリングエコノミー」は空間、乗り物、モノ、スキル、お金の領域で遊休資産を活用する様々なサービスが出てきてます。私もスキルシェアの「タイムチケット」で自分のスキルを販売したり、横浜でシェアBAR「イプシロン」を仲間と立ち上げたりしてます。

また働き方が多様化していく現代で、「本業と副業」の関係ではなく、「いくつもの本業(複業)」を 平行して行なう「パラレルワーク」が重要だと感じております。「シェアリングエコノミー」はその入り口にも適していると思います。
そういう時代に貢献していくためには、事業者だけでなく法規制などシェアリングエコノミーを取り巻く環境全体が変わっていかなければなりません。ユーザーの声、ホストの声、こういうサービスがあってこういう素敵な体験ができました。空き時間で収入が増えることができました。という正のスパイラルが生まれていくことで、だんだん世の中の仕組みも緩和され共有からシェアする時代にシフトしていくと信じているので生の情報を発信してシェアリングエコノミーを盛り上げていきたいです。

___ カーシェア を利用する方に向けてメッセージをいただけませんか。

Anyca のサイトを開くと、高級車やスポーツカーが並んでいて、みんな凄そうだなという印象を最初は受けます。

私も愛車を貸したり他のオーナーさんの車を借りたりもしますが、実際トップランカーの方でも始めは安価で試しにやり始めてたり、高級車でなくとも唯一この車にしかついてない装備や小物や付加価値をアピールされている方もいます。
駐車場で普段は眠っている車でも、ユーザーにとってはレンタカーより安く憧れていた車や珍しい車に乗れるという体験が出来ます。車を貸してドライバーさんが戻って来た時に、楽しいドライブや旅の思い出、そして感謝の言葉を頂ける瞬間はとても嬉しく、これが個人間カーシェアの魅力だと感じてます。

Anyca を通じて車の楽しみを伝えながらも、人と繋がることができる、 シェアリングエコノミー の魅力を体現することに成功したサービスの一つだと考えています。シェアリングエコノミー の活用法などブログで情報発信してますのでご覧ください。