手作りの作品を中心に人と人をつなぐ、ハンドメイドマーケット「minne」。最近では、ものづくりのスキルをシェアして、新しい働き方を可能にするシェアリングエコノミーサービスとしても注目されています。そんな「minne」のハンドメイド大賞にて、2度も最終ノミネート作品に選出。さらに、アッシュ・ペー・フランスの亀山功氏が選ぶ「亀山アワード」も受賞するなど、今注目のatelier kikikiさんの元を訪れました。
お二人はご夫婦でハンドメイド眼鏡や、彫金を用いたジュエリーを制作されています。
今回は「minneに出店していなければ今がなかった」と語る人生の転機についてお話を伺いました。

__おふたりでものづくりを始めた経緯を教えてください。

やすひささん : 妻は、元々ウエブデザイナーと趣味で彫金ジュエリーを作っていて、僕は大学でデザインの勉強をして建築関係の会社で働いていました。ただ、僕の父が実家で眼鏡店を営んでいたんですね。たまたま眼鏡で有名な福井県の鯖江で体験したワークショップをきっかけに創作意欲が湧いてきて。異なる色の眼鏡素材(アセテート)を組み合わせたり、妻の彫金技術を用いたりして、僕ら2人にしかできない眼鏡を作るようになりました。今では、実家の父に頼んで度入れの眼鏡を作ってもらったりと、家族一丸となって取り組んでいますね。

__minneで販売をはじめたきっかけを教えてください

ゆきこさん : 制作を始めた当初、夫は会社員をしながらの副業で、まずは「minneのハンドメイド大賞に応募してみよう!」というのを目標に制作していました。幸運にも初チャレンジで最終ノミネートに選んでいただいて、そこから色々な方に知ってもらい、人生が大きく動きだした感じです。その後、この仕事を一本でやっていこうと決めて夫は会社を辞めました。

__お客さんはどういった方が多いですか?

ゆきこさん : 20代~60代まで本当に幅広いですね。デザインが気に入っていただければ世代は問わないのだなということが分かりましたね。

__お二人が作る眼鏡のこだわりを教えてください!

やすひささん : 作る過程で大事にしていることは、物語があるものづくり。たとえば、
雨の日の休日、図書館で空想する少年をイメージした「文系男子の眼鏡」、鳥や木々の木漏れ日を表現した「森の眼鏡」、おしゃれをしてスローな旅に出たくなる「ガーリーな眼鏡」などテーマを決めて二人で、色や素材、細部の部品までのストーリーを選んでいきます。ここが一番のこだわりかもしれません。あとは、何より、全てが手作業なので、大量生産にはない味わいがあると思います。

ゆきこさん : コンセプトは“着飾る眼鏡”です。同じ素材のピアスとコーディネートしたり、その日の気分や着る洋服によって眼鏡も着替えてほしいなと思っています。眼鏡って自分ではかけている姿が見えないですけど、「かけているとすごく人に褒められます!」と言っていただけるのがとても嬉しいですね。眼鏡はその人の立派な表現の手段になると思っています。

<貴重な眼鏡制作の工程の一部をご紹介>

穴を開けてツルをつけていきます。

銀ろうがけ。この技術はここのシェアアトリエで学んだものだそう。

糸ノコで眼鏡の生地をカット。「大量生産できるアクリスはレーザーカッターで切れるんですが、アセテートは糸ノコでしか切れません」

__夫婦で制作する上で心掛けていることは?

ゆきこさん : 可愛いけれど、ずっと使えるものであること。二人で作る分、時には譲れない部分がありぶつかることもありますが(笑)、お互いの好きな音楽やこれまでのバックグラウンドなどを共有できているからこそできることかなと思っています。

やすひささん : 時間が経つほど特別な存在になれるようなものづくり。趣味ではなく、プロとしてやっていこうと決めたときに、そこは強く意識しました。素材にもこだわっていいものを丁寧に作る分、価格は上がりますが、そうすることで売る側も、買っていただく方にも満足のいくものができると思います。

__お二人の役割分担はどのようになっていますか?

ゆきこさん : 今は子どもが小さいので、私はネットショップ周りや商品の発送、コンセプト作りなど自宅でできることがメインです。

やすひささん : 僕はここ(作家さんらが共有で借りているシェアアトリエ)で一日10時間以上作業していますね。さまざまな分野の作家さんがいるので、とても刺激になります。

__今後挑戦してみたいことはありますか?

やすひささん : 今はminneなどのオンラインショップや催事でのポップアップショップが主なのですが、いずれは、実店舗を持ってみたいです。

ゆきこさん : 眼鏡もジュエリーも実際に手に取って自分に似合うかどうか試したいですよね。そうした機会がもっと増えるといいなと思っています。

__これから、minneを始めてみようという人にアドバイスを!

やすひささん : 先ほどの話と重複しますが、ものづくり作家は趣味とプロの境目が難しいと思います。手作りの付加価値をどうつけていくか。そこがポイントになってくると思います。

ゆきこさん : 「minneがなければ今の私たちはない」といっても過言ではありません。それくらい多くの人が見てくれて影響力がある場所だと思いますし、感謝しています。店舗を持っていなくても多くの方に知ってもらえるチャンスになるので、まずは気軽に始めてみるといいと思います!

4月6~7日「浅草ライヲン百貨店」でポップアップストアが、さらに4月27~29日の「minneマーケット」でも出店予定だそう。この機会にぜひ、2人の作る作品を手に取って試してみてください!詳細はHPをチェック!

この記事の登場人物
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  • atelier kikiki
    過去2度のminne ハンドメイド大賞の最終ノミネートに選出しているハンドメイド眼鏡&アクセサリーブランド。
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