シェアワーカー として働く糸原さん エプロン姿が素敵です

都内の大学院で心理学を学ぶ糸原さんは、2年前から好きなことや特技を活かして シェアワーカー に。現在はタスカジで家事代行、Airbnbで民泊のホスト、タイムチケットでTOEICの先生、タビカで北千住の飲み歩き……と多岐にわたるシェアワーカーに。現役大学院生がシェアワーカーになった経緯や魅力について、お話を伺いました。

__ シェアワーカー になったきっかけを教えてください

きっかけは2年前。アルバイトのひとつとして、好きだった料理でお金をもらえる家事代行を始めたことでした。それから偶然タイムチケットのイベントに参加したことからシェアワーカーという言葉を知って、さらに興味を持ち、シェアというラベルを自分につけ始めました。もともと好奇心が旺盛でやりたいことがたくさんある性格の私には、コストもゼロで気軽に始められるシェアワーカーがすごくフィットしたんだと思います。

 

__今は具体的にどのような シェアライフ を送っているのでしょうか?

メインはタスカジやタイムチケットの家事代行で時短料理のパーソナルコーチを。収入のベースとしては、古民家を借りて空いた部屋をAirbnbで貸し出しているので家賃分は賄えています。それにプラスして、空いた時間にタイムチケットで「シェアエコ語ります」とか「TOEICの点の取り方教えます」とか、TABICA で「北千住はしご酒(ノンアルコール)ツアー」なんかも実施して生活できる分は十分に稼げるようになりました。

シェアワーカー の魅力を語る糸原さん

__シェアワーク の魅力とは?

やりたいことをしているだけでお金がもらえるので、働いているという感覚がないところ。ほしい分だけ働けばそれに見合うお金がもらえて、相手にも感謝してもらえる。やりたいことがいっぱいある私にはすごく向いているんだと感じます。ただ、もちろん企業に就職するような安定性はありませんし、誰にでも シェアワーカー が向いているとは思いませんが、あくまで働く選択肢のひとつ、という感覚です。

 

__例えば家事代行などは、多くの人が参入していてライバルも多いと思いますが、自分ならではの強みはどんなところだと思いますか?

空気を読めること、基本的にはどんな依頼も断らないこと、ですかね。空気を読めることは多少心理学を勉強していた経験も生きているのかもしれませんが、たとえば「病み上がりで体調が悪そうだから消化のいいものを」とか「お子さんが今日、保育園でカレーを食べてきたから夜は和食がいいかな」とか、話しながら相手の望みを察知してメニューを決めることも多いです。あとは、「ビーガン料理」とか「ハラル料理」とかちょっと変わった要望が来たとしても、事前にタイムチケットなどで専門的な知識を勉強して、できそうだなと思ったらとりあえずやってみることにしています。それをこなすうちに、自分の自信につながったりしますし。

 

__プライベートでも シェアサービス はよく利用するんですか?

しますね。たとえば、司会の仕事の依頼があってよくわからないからプロのアナウンサーの方に発声方法のコツを学んだり、カラオケで上手く歌えない曲があればプロの歌手の方にマンツーマンレッスンをしてもらったりします。

普段生活していたら中々触れ合う機会がないその道のプロの方々に、たった数千円でレッスンしてもらえて、そのすごさを身近に実感できるってすごいことだと思って。その感動を手軽に味わえるのがシェアサービスの良い所だと思うんです。使わない手はないですよ!

シェアワーカー の魅力を語る糸原さん

__大学院まで行って、その道に進まないことにご家族や友人はどのような反応を?

そうですね、周りの友人たちは皆心理カウンセラーなど専門の道に進もうとしているので、ちょっと変わってるなと思われているかもしれません(笑)。もちろん、心理学は好きなので、ひとつの特技として何かしら活かせることをしてみたいですし、将来的にそっちの道に進む可能性もゼロではありませんが。

私の両親は島根の田舎で共に公務員と超硬派なタイプなので、最初は驚かれましたが、私がしているサービスのレビューを見せたり、取材していただいた記事を見せたりするうちに、怪しい仕事ではないことはわかってもらえたみたいです! やっぱり、使ったことがない人にシェアワークを説明するのってすごく難しいなとは思いますが、徐々に理解をしてくれています。レビューの数が私の経験値であり信頼の数なのかなって思います。

 

__これから挑戦してみたいことはありますか?

今の シェアワーカー の多くの方が、何かの道の仕事をしながら、もしくは定年後などに行きつくことが多いので、私のように学生からそのまま シェアワーカー になると、その先の生き方が見えないという不安はあります。たとえば、家事代行の料理を本業にするとか、シェアワーカーから企業に就職するとか、可能性は未知数ですが、私が学生 シェアワーカー としてのひとつのロールモデルになれたらいいなと思っています。

 

__ 個人会員制度ではどんな活動をしているのですか?

今年から、シェアリングエコノミー協会で、個人会員制度の担当をさせていただくことになりました。会員には色とりどりのスキルをもった素敵なシェアワーカーの先輩方がたくさんいるので、これからシェアワーカーを始めてみたい方や働く不安がある方、どう使えば分からないなどさまざまな悩みを抱える人たちへの役に立てるような、シェアワーカー同士の橋渡し役ができたらと思っています。初心者でも上級者でもいろんなフェーズのシェアワーカーの方がいるので、横のつながりができてとてもいいサービスなので、入会して損はないですよ!!

 

__2020年、糸原さん的に注目しているシェアサービスを教えてください!

Airbnbエクスペリエンス
まさにオリンピックイヤーとなる今年にぴったりなサービスがこれ。Airbnbの中にあるサービスなのですが、家を貸し出すよりはるかにハードルは低く、ちょっと英語を話してガイドをしてみたい、自分の地元を案内したいという、ローカルな体験をゲストに提供するおもてなしサービスです。

キッチハイク
最近参加してすごくよかったシェアサービスのひとつです。私は「ちゃんこを食べる会」「餃子を包む会」に参加したんですけど、誰かとご飯を囲むと一気に距離が縮まって、家族みたいになれる。食事ってすごいなと改めて思いましたし、田舎から出てきた私には、幅広い世代の方と知り合えるのがすごくうれしかったです。

おてつたび
これは使ってみたいサービスのひとつなんですが、「お手伝いして知らない町に旅に出よう!」というコンセプト。交通費支給 で行きたい土地に行けたり、農家にいっていろんなお手伝いが出来たりと、旅好きにはたまらないサービスです。

選びきれないのですが、いくつかあげるとすると、こんな感じです。私自身もさまざまなスキルを磨いて、 シェアワーカー として突き進んでいきたいと思います。

シェアワーカー として働く糸原さん

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