2022年1月21日、シェアエコアンバサダーと共に、2022年注目のシェアサービスについてディスカッションするイベントをオンラインで開催しました。

“今年こそはシェアワーカーとしてシェアサービスを利用してみたい”

“副業に挑戦してみたい”

“イベントで最新トレンドを先取りして良いスタートダッシュの1年にしたい”

そのような方にぴったりのイベントとなりました。

最後には、アンバサダーメンバーの募集のお知らせもありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

登壇者

(モデレーター)
シェアリングエコノミー協会シェアワーカー会員事業部長
糸原 絵里香

ビジネス企画責任者
加藤 こういち

【シェアリングエコノミー協会公認アンバサダー】

小田急電鉄株式会社ONEアライアンス担当
和田 正輝 さん

Airbnbホスト、Anycaオーナー、渋谷のラジオナビゲーター
シブ宅 渋谷区民泊コミュニティ代表
一般社団法人民泊観光協会 理事
島崎 夢 さん

元公務員
シェアリングエコノミー協会公認グラフィックレコーダー
山岸 智也 さん

 

糸原:まず始めに、最新の市場動向と、2021年のトレンドの振り返りを、加藤さんお願いします。

 

新型コロナウイルスによる影響と最新の市場の紹介

加藤:新型コロナウイルス感染症の拡大から丸2年経つ中で、社会や経済が大きく変化し、シェアリングエコノミーの成長にも大きな影響を及ぼしました。

①プラス面とマイナス面
新型コロナウイルスが市場規模に与える影響はプラスとマイナスの双方があります。
例えばインバウンド旅行者利用が多い民泊や、人と人が接触する対面型のスキルシェアに対してはマイナスの影響が大きく、オンラインで完結するサービスや外出回避につながる食事宅配等はプラスの影響が大きくなりました。

②サービス提供者・利用者の拡大
新型コロナの影響でサービス提供・利用を始めた人の回答を見ると、多くのサービスで「提供者」の割合が大きく、収入獲得のために開始したことがうかがえます。(特に部屋、モノ、自動車等既存資産の活用)

▼2020年市場調査より
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000022734.html

 

このようなコロナウイルスの影響は受けながらも、今月公表した最新の市場調査によると、2021年度日本におけるシェアリングエコノミーの市場規模が「2兆4,198億円」となり、2030年度には「14兆2,799億円」に拡大することが分かりました。

▼最新の調査資料はこちらよりご覧いただけます。
https://sharing-economy.jp/ja/wp-content/uploads/2022/01/1d6acc7e6a69d1938f054c88778ba43b.pdf

 

「アフターコロナの社会におけるシェアリングエコノミー」と題し、政府が提示している資料によると、

大きく3つ
① ライフスタイルの変化、② 働き方改革、③ 非接触(3密回避)がポイントになると、提示されています。

例えば「都市部から地方への移住」「テレワーク・フレックス制の導入・定着」「デジタル・オンライン化の加速」「副業・ダブルワークの解禁・拡大」「非接触型サービスの価値向上」などです。

そのような中で、シェアリングエコノミーの期待される役割としては、特に「シェアワーカーが安心安全に働けるための環境整備」とされてます。

それらは協会でも力を入れて取り組んでいる分野にもなります。2021年には新施策として、シェアエコあんしん検定やシェアワーカーサポートプランのリリース、円卓会議 等を行いました。

 

2021年のトレンドの振り返り

2021年のトレンドをあえて上げるとすると、大きく2つ、『オンライン文化の定着』と『サステナブル消費への注目』ではないでしょうか。

① オンライン文化の定着

日本最大級の対面型スキルシェア 「ストアカ」の調査によると、 緊急事態宣言解除後も「オンライン講座」を 利用する意向がアンケート回答者全体の86%にも上ることが分かりました。

元々、完全対面サービスであったストアカでのアンケートで、オンラインの継続利用意向の文化が2021年3月時点でも定着してきています。

 

② サステナブル消費への注目

SDGsというワードはこの1,2年で圧倒的に聞くようになりました。

“シェアリングエコノミーはなんとなくSDGsに貢献しそうだよね” と、思っている人は多いと思いますが、改めてSDGsのどの項目が各シェアリングエコノミーに関連するのか、協会では今年MAPにまとめて公開いたしました。

こうしたサービスを活用することで、一人一人がサステナブルな消費に貢献しやすくなります。

2つ目のマップは、シェアリングエコノミーと、社会的なソーシャルグッドの関連性をまとめたものです。

シェアリングエコノミーサービスにほぼ当てはまることは、「生活コストを減らすこと」や、元々価値が無い状態から「遊休資産として社会的な価値ある状態にすること」。

また、個人間取引サービスは、「対面サービス」と「非対面サービス」に分けられ、対面は繋がりが生まれやすく、利用した後に気付いたら友達になっているなどの「つながり」を生む特徴もあります。

非対面(オンライン)になると、相手の顔や表情や年齢といった情報が分からない状態だからこそ、働く上での不平等や偏見が起こりにくいことがサステナブルな視点だと思います。

実際に仕事を依頼した発注先の方が、後から70代だったことを知ったケースもありました。最初にそれを聞いていたら年齢的に “大丈夫かな?”と思われてしまうところを、既に信頼関係を築けた状態だったので、2回目以降も継続発注出来たそうです。

▼シェアサービスのSDGs貢献MAP
https://sharing-economy.jp/ja/sdgs-map202201

 

糸原:加藤さんありがとうございました。

 

登壇者が注目しているシェアサービス紹介

糸原:それではいよいよ、普段からシェアエコを活用したり発信されている、シェアエコのプロでもあるアンバサダーより、今注目しているシェアサービスを紹介いただきます。

 

農機シェアリングサービス

最初は「農機シェアリングサービス」です。こちらはどなたでしょうか?

和田:はい。ズバリ農機具をシェアしようというサービスなのですが、農機具メーカーのクボタさんが提供しています。きっとクボタさんからしたら農機具は売った方が良いと思うのですが、農家人口の減少に伴い売り先が減っている。だからこそ農家さんを増やすことの方が重要と判断されたんだと理解してまして、まだ日本中ではなくエリアは限られていますが、こうしたサービスを農機具を作っているメーカーさんが始めたということが、画期的だなと思いました。

高齢化で、地方に行けば行くほど耕作放棄地が増えています。弊社(小田急線)の沿線でもそうした課題があるので、こうした就農者を増やす取り組みが一緒に出来たら面白いなと考えているので、注目サービスとして選ばせていただきました。

▼参考記事:農機のシェアリングは新規就農者の救世主となるか!?
https://agri.mynavi.jp/2021_08_18_165298/

糸原:ありがとうございました。私も実家が島根県の田舎にあるのですが、シェアに関する仕事をしていると話すと「トラクターとかシェア出来るの?」と言われるんですよねー。これは助かる方にとっては、助かるんじゃないかなと思います。

Carstay、airCloset、ストアカ

続いては「愛用中シェアサービス #ひととのつながりこだわりスタイル」これは夢さんですかね?

島崎:はい。今日は私が現在使っているシェアサービスをご紹介していきます。

シェアリングエコノミーは、環境保護・利便性・お得さ というのが魅力だと思いますが、私はサービスを提供する側と受ける側との、人のつながりにこだわってサービスを選んでいます。

まずは、キャンピングカーのシェアサービス「Carstay」です。実際にキャンピングカーを運転するのって怖いなという思いもあったのですが、事前に使い方やマナーもレクチャーしていただき、安心して楽しむことが出来ました。写真はペットOKのキャンピングカーを借りて、河口湖に行った時の様子です。すばらしい思い出が出来ました。

▼Carstay
https://carstay.jp/ja

次は、洋服のレンタルサービス「airCloset」です。実は今までファストファッションを購入して一回着てすぐ捨ててしまうということもあり、罪悪感を感じてました。このairClosetを利用し始めてから、罪悪感もなくなり、毎月新しい服が届き新鮮な気持ちで過ごしています。さらに洗濯もせずに袋に入れてコンビニから返却が出来るので、旅先で荷物が少ない状態で帰って来れるのも魅力です。

▼airCloset
https://www.air-closet.com/

他にも、ストアカさんで糸原さんの料理教室や、タロット占い、ブランディング、ライティング、一眼レフの講座も受講してます。

▼ストアカ
https://www.street-academy.com/

シェアサービスはただ利用するだけでなく、人と人とのつながりを大切にすると、何倍も楽しめます。アプリを眺めるだけでも楽しいので、気軽に興味のあるサービスをダウンロードしていただけると嬉しいなと思います。

糸原:夢さんありがとうございました。それと私のレッスンも受講いただきありがとうございました。

同じ料理教室でもそれぞれの先生ごとに学べる内容が違いますし、民泊も同じ地域でもホストさんによって全く違う体験が出来ますので、ぜひご自身に合ったサービスを見つけて欲しいですね。

 

留学体験シェアサービス(まちなか留学、LOCOTABI)

続いて「留学体験シェアサービス」これは山岸さんですかね?

山岸:はい。この中で留学をされたことがある方はいらっしゃいますでしょうか?

私は先週の土曜日イギリス留学に行ってきました。といいますのは、この「まちなか留学」は外国人のご自宅で1日ホームステイが出来るサービスなんです。私は埼玉に住んでいるのですが、埼玉のイギリス人のお家にお邪魔させていただきました。

朝昼晩の食事もイギリスの食事を出していただき、英語のレシピを見ながらスコーンやケーキを作ったり、家の裏をホストの方と一緒にハイキングしてリラックスしたり、ゲームをしたり…。10時から翌日の10時まで24時間ずっと英語で話すので、すごく頭を使いましたが刺激的な体験でした。

民泊とはまた違う体験が出来、留学に興味はあるけれどハードルが高いという方には、1日だけ気軽に体験が出来るのでおすすめのサービスです。関東でも現在、20カ国近くの国のホストファミリーが登録されていて、今後も続々と増える予定とのことです。

▼まちなか留学
https://hello-world.city/

「まちなか留学」は、日本にいながら海外の留学体験が出来るサービスですが、もう一つご紹介するのは、海外に在住している日本人とつながることで、自分のしたいことを叶える「LOCO TABI」です。

例えば、自分がしたい海外旅行のプランを現地の人の話しを参考に作ったり、海外サイトで購入が大変な時に購入代行をしていただいたり、海外で展開予定のビジネス相談が出来たりします。

コロナ禍で海外旅行がしづらい中、こうしたサービスは需要が伸びるのではないかと思い、注目のサービスとして選ばせていただきました。

▼LOCO TABI
https://locotabi.jp/

糸原:日本にいながらいろんな国にいける気分を味わえる、素敵なサービスですね。

(山岸さんには、協会メンバー加藤と糸原の注目しているサービスを交えて、このようなグラレコも作成いただきました)

 

糸原:今日登壇されてないアンバサダーからも、このように注目しているサービスを教えていただきました。

 

2022年はどのような年になる?

糸原:それでは最後に一人ずつ、2022年はどのような年になるか、ずばり皆さんの予測を教えてください!

加藤さん
『生活にいよいよ浸透してきたシェアリングエコノミーが、今までのような新規性だけではなく、生活の支えとして再評価が行われる年』

和田さん
『アーリーアダプターの利用から一般への普及に伴い、さらにサービスに優劣がついてくる年』

夢さん
『コロナ禍でペットを飼い始める人が増える中、ペットとの旅行がしやすくなる年』

山岸さん
『(元行政職員としての願望もありますが)シェア×行政の事例が増える年』

 

糸原:ありがとうございます!ぜひ本日の内容を参考にして、素敵なシェアライフを送ってみてくださいね。ご参加いただいた皆さまありがとうございました!

 

ここからは協会からのお知らせです。

シェアリングエコノミー協会は、2020年から一緒に発信活動やイベントのサポートをしていただく『シェアエコアンバサダー』と共に活動をしていますが、この度 2022年度の新たな第3期メンバーを募集することにいたしました。

たくさんのご応募お待ちしております!

▼詳細・応募フォーム
https://note.com/shareworker/n/n57bd33b688ae

▼応募締め切り 2022年2月10日(木)