一般社団法人シェアリングエコノミー協会は、2022年11月30日よりビジョンである「Co-Socoiety-持続可能な共生社会-の実現」に向けて新たに6名にアドバイザーとして就任いただきました

本企画では、アドバイザーと理事幹事との対談を通じて、当協会が目指すビジョン「Co-Society-持続可能な共生社会」をどのようにステークホルダーとともに設計・実践しながら実現してくべきなのかをひも解き、発信していくダイアログです。

第5弾となる今回は、世界シェアリングシティ連盟 共同創業者・代表理事 ハーマン・ヴァン・スプラン氏へのインタビューです。

 



ハーマン・ヴァン・スプラン
世界シェアリングシティ連盟 共同創業者・代表理事

Harmen van Sprang, a visionary speaker, author, researcher, and lecturer, is foremost a pioneering social entrepreneur. As aptly described by his daughter, ‘My father works in the future’, Harmen has been instrumental in founding several forward-thinking organizations and initiatives.Through his ‘Sharing Cities Alliance’ foundation, he has collaborated with global cities such as Amsterdam, Cape Town, New York City, Washington DC, Seoul, Singapore and Tokyo, fostering a network of shared knowledge and sustainable practices. His creative studio, ‘Sentience’, is at the forefront of devising innovative concepts and projects that cater to a diverse clientele, pushing the boundaries of conventional thinking.

With his ‘Next Reality’ network, Harmen unites leaders from both the public and private sectors in the Netherlands and abroad, delving into the vast potential and addressing the intricate challenges posed by transformative technologies like Extended Reality (XR) and Artificial Intelligence (AI). Harmen’s global influence is marked by his significant contributions to the sharing economy, where he has guided cities and corporations towards embracing more social and sustainable frameworks. His expertise as a co-author of an award-winning business book on the sharing economy further emphasizes his status as a thought leader.

 


 

__(石山)アドバイザーに就任された理由と、これまでの当協会との関わりについてお聞かせください。

 

__(ハーマン)

私はアドバイザーであり作家、研究者、講演者、そして社会起業家です。ShareNL(現Sentience)やSharing Cities Allianceといった団体の共同設立者でもあります。

これまで、アムステルダム、コペンハーゲン、ニューヨーク、ワシントンDC、ケープタウン、シンガポール、東京といった世界的な都市と協力してきました。

日本のシェアリングエコノミー協会(以下SEAJ)にも設立以来、戦略アドバイザーや講演者として関わらせていただいてます。

 

 

__(石山)2024年の社会・経済の変化についてどうお考えですか?

 

__(ハーマン)

世界の各都市や社会で、それぞれ直面する問題は違います。その中で 私は自身のネットワークを通じ、協力的で建設的な解決策を形成、共有することに努めています。

私は知識から製品やサービスに至るまで、あえて共有することで世界はより良い場所になると信じています。

理想的には、これは持続可能な目標だけでなく、私たちの社会的な出会いにも良い影響を与えてくれます。

 

 

__(石山)世界的なシェアリングエコノミーのコラボレーションの中で、特に印象的な事例について教えてください。

 

__(ハーマン)

SEAJやシェアリングシティ・アライアンスのようなコラボレーションを、より良い明日を描くための中核的な要素として捉えている組織は世界中にあります。

その中でも私はAmsterdam Sharing Cityの創設者として、故郷をシェアリングエコノミーの遊び場に変える機会を得られたことを誇りに思っています。

アムステルダムはこれまで、地域コミュニティにおける社会的つながりや持続可能な取り組みにおいて世界に前例を提供してきました。ただそれだけでなく「官民協力がどのようにシェアリングエコノミーを前進させることができるか」という課題に対しても前例を示すことができました。

国レベルでは、スウェーデンがシェアリングを次のレベルに引き上げるために素晴らしい取り組みを行っています。Sharing Cities Swedenがその一つです。当プロジェクトでは2017年から2021年の4年間に4都市が協力関係を結び、シェアリングサービスとデジタルリューションの開発、テスト、評価を行いました。今日に至るまで、Web サイトSharingcities.se は、自分の都市や地域に発見をもたらす素晴らしいリソースです。

日本シェアリングエコノミー協会の発足以来、私たちは皆さんが始めたすべての刺激的な取り組みやイベントに感銘を受けてきました。私は自身の経験から、真の効果を生み出すには相当な努力、時間が必要であると認識しています。また日本シェアリングエコノミー教会には真の変化を起こし、社会とその未来を前進させるための人材、情熱、忍耐力が備わっています。

私たちの共同ネットワークを集合意識として捉え、私たちは官民両セクターへ資源と支援を供給するために必要な専門性と経験を有する必要があります。シェアリングエコノミーを善のための力として展開するのです。

 

 

__(石山)最後に、グローバルなシェアリングエコノミー連帯の可能性と、未来社会に必要なキーファクターについて、お考えをお聞かせください。

 

__(ハーマン)

コミュニティ形成から経済的包摂性、資源効率からデジタル革新に至るまで、シェアリングエコノミーは多くのメリットをもたらします。

信頼や安全性、文化的認識や受容性、社会的公平性、規制の枠組み、環境への配慮等を向上するために協力し合えば、シェアリングエコノミーは未来社会の礎となることができるでしょう。