くらし、旅、写真、食、本……など独自の世界観を世の中に発信している、話題のWEBマガジン「箱庭」がシェアハウス“箱庭の住めるアトリエ”をプロデュース!そんな話を聞きつけて、ご自身でもそこに暮らしている「箱庭」のメンバーの一人、東出桂奈さん(デザイナー・ウェブクリエイター)に、実際にシェアハウスに伺ってお話を聞いてきました。
__「箱庭の住めるアトリエ」をプロデュースしたきっかけを教えてください。
「箱庭」としてさまざまな活動をする中で、「クリエイターが住みやすい家って何だろう」と考えたときに、好きなときにモノ作りができるようなDIYルームがあるシェアハウスがあったらいいなという話になり…。ちょうどその頃、社内でシェアハウスの事業計画があり、本格的にシェアハウスをプロデュースすることになりました。物件探しからインテリア、内装の一部まで(壁や床を塗ったり)、内装デザインのプロに相談しながら、できるところはすべて自分たちで作りました。物件を探してみると、この西荻窪のエリアなどは素敵な一軒家の空き物件が多く、シェアハウスOKをうたっているものも意外とあったのには驚きましたね。
__どんなところにこだわりましたか?
ターゲットを“モノ作りが好きな女性”にしていたので、DIYルームがあることはもちろん、実際に作った作品が撮影しやすいよう、1F共有スペースの壁は4面とも異なる素材を使って雰囲気を変えました。木、タイル、白壁…とそれぞれの作品のイメージに合わせて撮影ができますし、今日のような取材で使えたり、雑誌やドラマなどの撮影で時間貸しで使えるようにもしています。あとは、大がかりな作業がしやすいよう、1Fにある家具は椅子もテーブルもすべて折りたためるものにしました。“モノ・コトが生まれる暮らし”というコンセプトを掲げているので、ものづくりが楽しくなるよう、統一感をもったインテリアや調理器具などにもこだわりました。
明るい光が降り注ぐリビングの一面は木の板と大きな観葉植物でナチュラルテイストに。ベランダはサンルームになっている。
広々としたキッチンでは、使い勝手を重視。無水鍋やバルミューダのトースター、iittalaの食器など女子が憧れるセンスのいい調理器具がずらり。これらも自由に使えます。
2Fの個室。ペンキが塗られた壁1面は自由にDIYが可能。色を塗ったり棚を付けたり絵を描いたりもできるそう。
__DIYルームではどんなことをしていますか?
今住んでいるメンバーは翻訳家に美大に通う会社員、私(デザイナー)の3名(多いときは5人住んでいたことも)。ここでそれぞれ仕事をすることもありますし、手芸やイラストなど自由にモノ作りの場として使っています。あとは週末に庭の果物を収穫したり、料理をしたり、友人とワークショップを開くことも。
工具類をいちいち揃えなくていいのは魅力的。このテーブルも自分たちで作ったんだそう。
__実際に住んでみてどうですか?
住む前は「住人同士の距離が近いのかな」などとドキドキしていたんですが、実際に住んでみると昼間はそれぞれ仕事などに行っていて帰宅時間もさまざまで、あまり顔を合わせないものなんですね。ひとつ屋根の下ですけど、「近所に住んでいる友人」という感覚の方が近いかもしれません。適度に距離を保ちながらも、困った時は助け合ったり、時間が合うときは一緒にご飯を食べることもあります。私はプロデュースした運営側ですが、住んでみてはじめて分かることもあったので、とてもいい勉強になりましたね。あとは住宅街なのでファミリーが多く安心できますし、隣のおじさんは「何かあったらいつでも言ってね!」と言ってくださって心強いです。庭に元々植えてあった柿やみかん、びわなどの木で季節の変化を感じられたり(食べたり)何より日当たりが最高! お気に入りの豆で淹れたコーヒーでくつろぐひとときは格別です。遊びに来た友人たちからも「カフェみたい!」と好評です。
__東出さんが思うシェアハウスの魅力とは?
一人暮らしの部屋ではモノ作りをする作業場も限られてしまいますが、箱庭のシェアハウスなら、きちんと作業する場所もあり、一人になりたいときは自分の部屋に行けばいいのでストレスもありません。純粋に、この家賃で都内の庭付き一軒家に住めるなんてとてもお得だと思います。あとは、うちの場合は大前提として“モノ作りが好き”、“家が好き”という共通の価値観があるので、一緒に住んでもあまり違和感がないのかもしれません。お互いの仕事を生かして一緒にワークショップを開いたり、夏休みに旅行に行ったりもするようになったほどです。
__シェアハウスを運営する上で心掛けていることはありますか?
特に決まったルールはないのですが、暮らしが楽しくなる工夫として、“箱庭らしさ”で集めたインテリアや作家モノの調理器具や観葉植物などこだわりのモノたちに囲まれた居心地のいい空間作りは意識しています。部屋が散らかってしまわないように、「共有スペースに自分のモノを出しっぱなしにしないこと」はここのルールですね。掃除やごみ出しなどは、当番を決めずに自然と気がついた人がするようになりました。少人数の場合は、住みながらルールを決めていくことも大事かなと思っています。先述したような“モノ作りが好き”、“家が好き”“暮らしを大切に”といったコンセプト立てはシェアハウスをプロデュースする上ではとても大切だと感じています。
__今後手掛けてみたいシェアハウスはありますか?
意外と夫婦や男性からも住みたい!という声が多いので、いつか夫婦で住めるシェアハウスや男性クリエイター向けのシェアハウスなんかも作れたら面白そうだなと思います。「箱庭の住めるアトリエ」は現在空き部屋がありますので、気になった方(女性限定)は、随時お問い合わせいただければ、内覧を実施いたします。特設サイトのお問い合わせフォームより、お問い合わせください。
【箱庭の住めるアトリエ】
最寄駅:JR西荻窪駅、西武新宿線上石神井駅
家賃:63000円~(共益費12000円)
契約期間:2年間
その他詳細はHPをチェック!(http://www.haconiwa-mag.com/atelier/)
__「箱庭」の活動で何か他にシェアしていることはありますか?
これからの心地よい暮らしや社会についてともに考え、暮らしをもっと楽しむためのコミュニティ「SUSONO(すその)」を発足しました(https://susono.life)!今回発足した「SUSONO」は、これまで松浦弥太郎さんの「くらしのきほん」と「灯台もと暮らし」と一緒に活動してきた「スチーヴ」と、佐々木俊尚さんの「21世紀の教養を身につける議論型コミュニティLIFE MAKERS」が一つになったことで生まれたコミュニティです。
箱庭オリジナルのイラスト素材が買える「haconiwa DESIGN STORE」がオープンしました(http://www.haconiwa-mag.com/works/2016/06/haconiwa-design-store/)。商用フリーのデジタル素材がダウンロードできるオンラインストアでは、年賀状素材集、イラスト素材集、ウェディング素材集などを販売しています。ぜひチェックしてみてください。
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