Tadakuは、外国人が教える家庭料理教室として約4年前に始まったシェアエコサービス。サイトから70カ国以上の本場料理を選んで、実際に日本に住んでいる外国人のご自宅に訪問して料理を習うことができます。
そんなTadakuの新しい取り組みとして、訪日外国人に向けに、東京近郊に暮らしている日本人が料理教室を提供する「Tadaku – with locals」をスタートしました。今回は、シェアエコサミットに特別に出展されていた、世界中どんな人でも日本料理の作り方を楽しめるYOROKOBI kitchenを運営されているTadaku ホストの大内さんに、海外から参加されるゲストを楽しめせるコツについてお伺いしました。

ーー YOROKOBI kitchen、ワクワクするような名前ですね。ホストとして提供されているサービス名はどんな由来があるのですか。

海外から日本へ訪れる方向けにサービスを作っています。であれば、やはり”日本”、”和”を連想させるような言葉を使いたいなと思い、最適な言葉を探していました。その時、「喜」という文字が浮かんだのです。
ポジティブな意味合いを持っていたのに加えて、日本語にした見た目(「喜」という文字)が対称的でロゴとしても使えそうだなと思ったことが決め手となりました。

ーー ホストを始めるまではどんなことをされていたのですか。

振り返ってみると、ずっと飲食の業界に携わってきました。調理師の免許を取ったり、フードコーディネーターの仕事をしたり、一方で趣味の範囲ではありますが、文化交流に興味を持ってきました。
学生時代には家族でホームステイの受け入れを体験しました。この体験がキッカケで、英語に興味を持ち、逆に日本人が少ない地域、アメリカのバーモンド州で過ごし、日本文化を紹介するプログラムに参加してみました。

将来的には、飲食と文化交流、この2つを繋げられる何かをしてみたいなと考えていました。始めることになった「YOROKOBI kitchen」はその答えだったりもします。

ーー これまでどんなお客様がYOROKOBI kitchenに入店されたのですか。

まだ始めてから一年も間もないのですが、来てくださった方々の国籍の種類でいえば20カ国を超えました。ハラール対応(イスラーム法において合法なもの)である料理体験を提供していることを謳っていることもあってか、ムスリム圏の方々が増えてきているように感じています。こうした細かい宗教上の対応まで間に合っている教室って、多くありません。
「みんなに日本料理を楽しんでもらいたい」という想いから、YOROKOBI kitchenを運営しているので、誰かが宗教や、アレルギーの関係で食べられなくなるのは嫌なのです。なので、どんなお客様でもお迎えできるよう出来る限りの対応をしています。

ーー 初めて体験を開催された時のことは覚えていらっしゃいますか。

緊張しました(笑)。準備には時間をかけていたので、段取りもバッチリだったはずなのですが、当日はやっぱり緊張してしまいましたね。それでも、準備がすごく大切だということは改めて感じさせられました。準備をしておいて良かったなと思う点もありますし、足りなかったなと反省もありました。提供する体験は、準備が8割です。

ーー 事前の準備で特に意識されていた点などは何かありますか。

時間配分です。料理をする、ましてや教わりながら料理をすることとなれば適当な時間で済ますのは難しいです。あんまり長くなってしまうと集中力も切れてしまい、会全体の満足度が下がってしまうことになります。切るだけ、待つだけのような単純作業はこちらで済ませておいて、やりがいのあるところを楽しんでもらうようにしています。

ーー 今までホストをされてきて、特に思い出に残っていることなどありますか。

あります。料理教室なので、「料理が楽しい!」、「和食て美味しい!」と思っていただきたいのですが、同じくらい日本料理を持ち帰って欲しいと考えています。思い出に残っているのは、参加してくださった方の中に、教室が終わった後、すり鉢やたこ焼き機、日本ならではの調理器具を買って帰ってくれた方がいらっしゃったことです。写真を送っていただいた時は、持ち帰ってくれたんだと嬉しい気持ちになりました。

ーー ホストを始めたことで、初めて気づけたことはありますか。

ホストをする上で気をつけてきたのは、いらっしゃる方がどなたでも楽しめる料理体験を提供することです。どんな方でも楽しむためには、調味料の原料や、食材の産地など細かい情報にも注意を払う必要があります。普段は、当然のように購入してきたあらゆるものを見直すきっかけとなりました。

ーー これからTadakuを通して、チャレンジしてみたいことは何かありますか。

やはり、一人でも多くの方に日本食の美味しさや、作る楽しさを伝えていきたいです。レストランで食べることもできるのですが、自分で作れるようになれば、宗教上やアレルギーの理由で不安があった料理も、アレンジしてもっと美味しく日本食がより一層楽しめられると思います。

ーー 最後にTadakuでホストデビューを考えている方々に向けてアドバイスをください。

料理教室と聞くと、習うことが目的で「料理ができるようになる」ために皆さん通っています。Tadakuで提供されている料理教室は少し違います。日本料理を楽しみたくて、一つの観光体験として料理を選んで参加してくれているのです。意識すべきポイントは、いかに教えるかではなく、いかに楽しんでもらうか、言ってしまえばエンターテイメントの領域です。相手に楽しんでもらうためには、自分が誰よりも楽しまなければなりません。
どれだけ数をこなしても、初めてのお客様がやってくるので緊張はしてしまうものではありますが、常に楽しんでやろうという気持ちを持って取り組むことが、何よりも大事なのかなと思います。

この記事の登場人物
  • 大内奈穂子(おおうち なほこ)さん
NEW POST