こちらのセッションでは「シェアライフ」というテーマで、シェアを通じて生活する個人が主役のセッション。シェアライフを実践する5名のシェアワーカーの皆さんに、シェアライフの魅力や、シェアライフを始める際のアドバイスを教えていただきました。
ぜひあなたも、できることからシェアライフを始めてみませんか?
モデレーターは一般社団法人シェアリングエコノミー協会 個人会員事業部長の糸原絵里香さんです。
糸原絵里香さん
シェアワーカーがファーストキャリアという新卒シェアワーカー。家事代行、民泊、体験シェアで食卓を囲んだりとシェアを通じて暮らしている。コロナ禍ではコンテンツをオンライン化した「オンライン料理教室」が人気に。
私たちの周りはさまざまな形でシェアライフが広がっています。今回は、4人のシェアライフを通して、個人の生活が豊かになるだけではないさまざまな「良い変化」をご紹介したいと思います。どれも明日から使えるサービスばかりです。
会社員ママシェアワーカー 大川美希さん
~働くママのシェアでつながり広がる生活!~
私はIT業界のフルタイムで働きながら4歳と3歳のママをしています。
今日は夫がお迎えからご飯、寝かしつけもしてくれています。
こちらの配信場所はスペースマーケットの会議室を借りて行っています。
この話を聞いて、「育児も仕事もしながらすごい!」「あれ、今こどもたちはどこに?」「旦那さん家事育児にすごいですね!」と思ったり、ちょっとざわざわした方はいませんか?
それは、「女性×働き」に対して無意識の思い込みが働いていると言えるのではないでしょうか。最近ではSDGsの目標の一つ「ジェンダー平等を実現」や、アンコンシャスバイアス(偏見)がキーワードになっていますが、雑誌「東洋経済」によると、残念ながら「ジェンダーギャップ指数」が日本は120位(最下位)という結果が出ています。
__大川さんとシェアエコとの出会いを教えてください!
私自身はこうしたモヤモヤをシェアリングエコノミーで払拭してきました。
1人目の産休では「何をしていいかわからない」と思ったし、育休は「キャリアをブランクにしないように」と試行錯誤していました。
そこで出会ったのが「赤ちゃん連れ勉強会」や「育休インターン」というスキルのシェアでした。私のスキル(webマーケティング)は他のことでも役立てるんだ!と感動したのを覚えています。
その後、インターンについて話す機会が増え、2人目の育休はシェアを深めていきました。
母親アップデートというコミュニティやアンジュさんの本「シェアライフ」の読書会にも参加したり、社内でも「育休ママのランチ会」を開催したり、復帰後は社内の「ママパパ事務局」に入ったり。1歩踏み出したら社内外でのつながりが増えたんです。
__コロナ禍で役立ったシェアサービスはありますか?
コロナ禍も、子連れで遊びに行く場所がないときは、「スペースマーケット」で場所を借りて「UberEats」で食べ物を頼んで遊んだり、「シェアダイン」でおうちレストランをしてみたり、気になった家電はレンタルして試したり……。どうやったら楽しめるか、を考えて、
まさに「小さな1歩から始まり、つながり、広がるサスティナブルアクション」を実感しています。
__大川さんおすすめのシェアサービスは?
糸原さんのオンライン料理教室はもちろんですが、探してみるといろんなサービスがあるので「ストアカ」の料理教室はよく利用します。シッターは各社サービスを試すといいと思いますし、育休中のスキルシェアだと「ママボラン」もオススメです。
フリーランス 加藤こういちさん
~都市部の小さな生活圏で月10万円節約プラン~
__まずは自己紹介をお願いします
私は4年間でシェアエコを2,000回、50種類以上利用したシェアリングエコノミー実践家です。コロナ禍でも、シェアハウス型マンション暮らしで月10万円以上の節約ができていますので、今回はその魅力についてお話したいと思います。
まず、シェアハウスにもいろいろありますが、シェアハウス型マンションとは、カギ付きの個室空間+豪華な共有空間があるマンションのことを言います。
__月10万円節約プランの内訳を教えてください!
今私は2LDKくらいの環境に住んでいるのですが、2LDKの家賃相場が月12万円相当のところに、月7万円で住めているということです。家賃には電気代などの光熱費やwifi代も含まれるし事務代や食事代なども節約できたので合計で10万円の節約になっています(私の場合)。こうした価格の節約という安さに加えて、私が一番魅力だと感じるのは安いのに豊かさや幸福度が上がっていることです。社会人でもまるで学校のクラスメイトのような集団でつながりを自由に調整できるので、「今週一緒に〇〇やろう!」がすぐに叶う環境が豊かさになっているということです。
実際に、私の住むシェアハウスではラウンジで食事会、自炊のシェア会、共同イベントも開催しています。
__シェアハウスのデメリットは感じませんか?
多くの皆さんが思う“大抵のシェアハウスの欠点”は仕組みで解決されていることが多いです。たとえば、
・毎日人と関わるのがしんどい→交流したくないときはしなくていい
・共有部の掃除分担でもめそう→週5日掃除屋さんが入るので問題ない
・コロナの集団感染が心配→法人が管理していてルールが徹底されていたので、感染率は都内のマンション平均値より低かった。 など。
また、コロナ禍では仕事などでオンライン化が増えた一方ことで、人とのつながりをシェアハウスでカバーできている部分が多いです。実際、「夜のマラソン部」「夜ヨガ会」「サウナ&BBQ」「山登り」など新しく生まれたイベントもあります。
__どんな人におすすめでしょうか?
シェアハウスを“人間関係の多様性プラットフォーム”と捉えていただけるとわかりやすいかもしれません。そんな移動を伴わないつながりの中でも、節約をしながら幸福感が得られるのは、まさにWithコロナ時代の新しい繋がりの形になるのではと思っています。
上京、離婚、脱サラ、死別……。独身でも既婚でも「孤独」は今後ほぼどんな人にもいずれやってくる人生の試練と言えるのではないでしょうか。そんなときにシェアハウスという選択肢を知っておくことはとても有効な手段になると私は思うのです。利用する世代や地域によって、さまざまなタイプのシェアハウスがあるので、興味を持たれた方はぜひ一度見てみてほしいです!
旅するオタクツアーガイド兼日本語講師 市原祐樹さん
~住まいを持たずに多拠点生活? アドレスホッパーのすすめ
__まずは自己紹介をお願いします
私は、代理店勤務後ツアーガイドとして独立し、日本のオタクがガイドする秋葉ツアーを企画していましたが、コロナを機にそれらがオンラインで配信に。その結果、東京にいなくてもよくなり、「住まいを持たない新しい暮らし」のきっかけになりました。
元々は東京のシェアハウスに住んでいましたが、今は定額制の「ADDress」を利用して、東京、静岡、埼玉と週替わりで移動する生活をしています。
__アドレスホッパーの魅力について教えてください!
ADDressは月額44,000円で全国200の拠点に棲み放題のサービス。日本各地を転々としつつも、個室もあるのでパーソナルな空間はあるし、ノマドワーカーとしての作業環境も確保でき、魅力ある人たちと交流できる点が気に入っています。何より、僕の支出は月10-15万に抑えられています。僕からはそんな「アドレスホッパー」に必要なものを2つお伝えしたいと思います。
その1 「がんばらない」マインドセット
正社員のときは「人より稼がなきゃ」「嫌な仕事も引き受けないと」「仕事を完璧にこなさないと」と→「最低15万円稼げばいい」という気持ちになり、ライフワークバランスを重視する働き方にシフトできました。午後は完全オフなので、新しい出会いを求めてカフェやコワーキングスペースへ出向いています。その結果、それまで知り得なかった場所や人とつながれることができています。
その2 他にもある!知っておきたい「コリビングサービス」4つ
僕が利用している「ADDress」以外にも、おすすめのコリンビングサービスがありますので、ご紹介します。
・月額44,000円~住み放題の多拠点生活プラットフォーム「ADDress」
・月額1.5万~全国のホステルに泊まり放題の「HostelLife」
・月額9,800円で最大3泊。日本&世界へ旅のサブスク「HafH」
・自宅やオフィスにしばられないオフグリッド生活が叶う「LIVING Anywhere Commons」
__「アドレスホッパーに興味があるけど、何から始めればいいの?」という人にアドバイスを!
僕はお伝えしているのは、まず「シェアエコサービスで暮らしの無駄を発見し改善してみること」です。固定費を削減していくことで、その魅力にハマっていくと思います!
元公務員の兼業シェアワーカー 山岸智也さん
~コロナ禍にスキルシェア活用で切り開いた元公務員のキャリアプラン~
__まずは自己紹介をお願いします
私は5年間地方公務員をしていましたが、2017年にグラレコに出会い、2021年に公務員を退職し今は会社員と兼業してグラレコを作成しています。
グラレコ(グラフィックレコーディング)とは、会議や話し合いの場で、リアルタイムで可視化することで、参加者の意見を反映やすくしたり、記事に残りやすい形にまとめる技法です。私は元々絵を描いたことがない状態からのスタートでしたが、試行錯誤しながらボランティアやプロボノで実績を積んでいって、今の副業になっています。
__兼業ということですが、収入面や時間のやりくりはいかがですか?
公務員時代は副業できないのでボランティアでしたが、今は会社3:グラレコの副業2という割合。グラレコで10数万円稼げています。
時間の比率も会社4:グラレコ1という感じでやっています。私にとってシェアは新しい自分の可能性の発見でした。
__グラレコを始めてみようと思ったきっかけは?
公務員時代、「自分は将来どうなるんだろう?」という漠然とした不安から、シェアサービスを爆買いして100人以上のシェアワーカーの方にお会いしました。そこでさまざまな
つながりができて、グラレコにも出会いました。なにもスキルはなくても自分の価値が次第に変化していったという印象です。
__「副業ができない」という方へのステップ法を教えてください!
Step1 まずは、ゲストとして体験してみること! その際自分で利用したレビューを溜めておくとホストになった際も信頼につがなります。
Step2 売り出すスキルが決まったらホスト側へ。最初はテスト段階でOKです。ちなみに私の現在のスキルシェアは「タイムチケット」「ストアカ」「ココナラ」とプラットフォーム事に売り方に変化をつけています。
__100のシェアサービスはどんなものを利用しましたか?
マジック、占い、催眠術もやりました(笑)。「タイムチケット」だと隙間時間でいろいろなスキルに触れられるので、まずは購入者側から試してみるのはいいと思います。
いかがでしたか?もっと詳ししく知りたい方は10月14日(木)19時から「シェアエコ入門勉強会」があります。シェアサミット参加者は無料になりますのでぜひご参加ください!
また、「シェアワーカー会員」も募集中です!
これからはじめたい方、もうシェアラーの方もチェックしてみてください。
シェアワーカーの主人公は個人です。ぜひ明日からちょっとのシェアを実践されてみてください!