大手企業の広告マーケティング担当としてバリバリ働く2児のママ、大川美希さん。産休育休中から自身のキャリアアップ、家事や子育て、ファッションとさまざまなシェアサービスを使いこなすママシェアワーカーです。現在は本業の傍ら、「母親アップデートコミュニティ」のメンバーとして、さまざまなイベントの企画などにも携わっているという。そんな、大川さんにシェアサービス×ママの可能性についてお話を伺いました。

 

__現在のお仕事について教えてください

IT企業の広告マーケティング担当として働いています。今の職場は13年目になります。この他に、仕事ではないのですが、NewsPicks発の「母親アップデートコミュニティ(HUC)」のメンバーとしてさまざまなイベントに参加したり、ママの転職エージェント「ママリブラにも関わらせていただいています。

 

__なぜ、シェアワーカーをはじめたのですか?

第一子の妊娠が発覚して、今後のキャリアプランを考えたときに、いわゆる“マミートラック”にのりたくないなと思ったのがきっかけです。

(※マミートラックとは、女性が産後仕事に復帰した際に、単調な業務しか与えられず、育児のために「残業ができない」「休むことが多い」などの理由で、出世コースとは違ったコースに乗せられてしまうこと)

まずは産休中に「今後の自分のキャリアに繋がる学びをしたい」と思い、自由大学Schooプログラミング・統計学・データ分析を学びました。出産後は、育休ボランティアマッチングサービスママボラン(現在はmog place)にて、ママ向けサービスのベンチャー企業にインターンとして働いたりも。第2子の育休中も数社でインターンをして、今も本業でつながりをもっています。私の会社は副業禁止なのですが、お給料をもらわないインターンならOKと解釈したんです。

キャリアアップもそうですが、復職したときに、ブランクにならないようにしたいと考えていたのですが、実際にこうした経験のおかげで、子どもがいながら働くイメージがついていたので、復職後はとてもスムーズでした。仕事においてもママとしてサービスを受ける側の目線が加わったことで、提案の幅も広がりました。

__現在、どんなシェアサービスを利用していますか?

ベビーシッターや家事代行はキッズラインタスカジ、夫婦や家族のスケジュールシェアはTimeTree、他にも自分の洋服はエアークロゼットでレンタルしたり、子ども洋品などはラクマ・メルカリ、近場の移動はバイクシェア、ママ会の場所探しはスペースマーケット、オンラインの動画学習サービスのSchooなどなど、気づけばあらゆるものがシェアサービスになっていました。

 

__大川さんならではのシェアサービスの使い方例があれば教えてください

まず、キッズラインはもしものときだけではなくて、定期的に夫婦の時間確保のためにも使っています。わが家は月に数回、平日の夜に子どもたちをシッターさんに見てもらい、その時間を夫婦でデートを兼ねてお寿司を食べたりしながら働き方や子育てについて話し合う“役員会議”にしています。子どもがいると中々行けないお店に行くことは私の息抜きにもなりますし、何より夫婦で働き方と家事育児に対する悩みや課題を出し合い、解決策を練る大切な場です。泣いてしまう人見知りがちの娘も育児のプロの手にかかればすぐに仲良し!、子どもたちも全力で遊んでもらってすごく楽しそうなんです。相性の良いシッターさんを見つけておくと、もしもの時にも安心できると思います。

他には、ママ会の場所探しにスペースマーケットを利用します。誰かの家だと負担が一人に集中してしまうし、お店だと子どもたちが騒いで周りの目を気にしてしまうのですごく楽です。借りた場所で家事代行のサポーターさんにケータリングを作ってもらうことも。誰かに気を遣うこともなく美味しいものを食べれてみんなで料金を割れば安くおさまるので、とてもおすすめです!

 

__「母親アップデートコミュニティ」(HUC)ではどんな活動をしているのですか?

HUCは、落合陽一さんが出演されているNewsPicksのライブ動画番組「WEEKLY OCHIAI」の「母親をアップデートせよ」の回をきっかけにで立ち上がったコミュニティです。
番組に出演していた花まる学習会代表の高濱先生から「つながりの中におく」というメッセージがあり、、番組観覧をしていたなつみっくすがコミュニティコミュニティマネージャーに手をあげたことがきっかけでうまれました。、放送をみていて、「これだ!」と思い参加したい旨連絡をしました。“母親をアップデートせよ”を掲げ、母親が0.2%ずつ毎日変わっていけば、1年間で2倍成長できる。それを日本中の母親ができたら日本は変われる!(コミュニティ内の名言のひとつ)を実践できるような、社会を巻き込んだ活動やさまざまなイベントを行っています。

日本全国のNewsPicsが好きなママたちが参加しているのですが、みなさん「母親になったらキャリアが終わる」などとは全く思っていなくて、さまざまなことにチャレンジしていて、とても刺激を受けます。メンバーの中には、東北のママたちにこの思いを伝えるという使命で活動してたり、1人ひとりのアップデートが、刺激になって、集まることでさらにアップデートが加速しています。「誰も否定しない」というルールのもと、たくさんのアップデートがおこなわれています。

__大川さんがHUCに参加して得たことはどんなことでしょう

会社でもママ友でもない外のコミュニティに参加すると、自分の価値観がぐんと広がりますよ。今まで知らなかったことを学べるのは単純に楽しいです。自分と違う「そうじゃない考え」に触れることですごく刺激を受けますし、それがママになってもできるのは貴重な経験だと思います。ママたちのポテンシャルは本当にすごいなといつも感心してしまいます。

 

__大川さん自身がこれからアップデートしていきたいことは何ですか?

親子での学びの場はアップデートしたいです。自分には今何が足りなくて、どこをのばしたらいいかは常に考えています。そのためには気持ちの余裕がないとできないので、シェアサービスはたくさん活用して時間を作っていきたいと思います。今は新型コロナウィルスの影響でいろいろなことが制限されてしまって不安も多い日々ですが、親子で今だからできること、やりたいことを少しでも増やしていきたいですね。HUCでもシェアリングエコノミーを広げようとシェアエコ部を立ち上げたので、みんなで広げていきたいです。

 

__働くママに、シェアサービスを活用する際のコツを教えてください

全部ひとりで抱え込まず、頑張りすぎないこと。できないものはできる人にお願いすればいいと考えること。夫婦間でも「きっと相手はこう思っている」ではなく、言葉で「どこが大変だから改善したい」「じゃあこんなサービスがあるから使ってみよう」と建設的に話し合いをしていくことが大事だと思います。初めは、他人を家にあげるのに抵抗があるし、わが子を誰かに見てもらう不安感もあると思います。いきなり大きなことを取り入れるのではなく、たとえばママ会で家事代行をみんなで利用してみて良さを実感するなど、まずは小さな1歩から、自分に合うものを取り入れてみるのがいいと思います。ママたちが少しずつ、自分にとってのアップデートをしていけますように!

 

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