シェアワーカーのコンセプトは、日本でもどんどん受け入れられ始めています。人々はシェアに基づいた生活を実行するために、シェアリングプラットフォームで、ホスト、デジタル遊牧民、独立したフリーランサー、研究者等として働いています。多くの新しい仕事のかたちが日本の社会を変えています。ドイツ出身のシェアワーカー、Thomas Döennebrinkさんが、彼のシェアワーカーとしての経験を、Share!Share!Share!の読者の皆さんにシェアしてくれました。早速見てみましょう。

経歴とお仕事について教えていただけますか。

ドイツで教師をしていましたが、新しいモデルを探したくて、6年前にスタートアップ企業で働き始めました。そしてRachel Botmanの本を読む機会があって、シェアリングエコノミーへの関心が更に高まり、その分野について注目するようになりました。現在は、フリーランスの研究者とOuiShareのコーディネーターとして、ドイツで働いています。シェアリングエコノミーに関するイベントでスピーチやホストワークショップを行い、SharetribeやBlablacarなどのシェアリングエコノミー企業に事業アイデアや新しい機会を生み出す手助けをしています。私の仕事内容の詳細については、こちらから全てのスライドがご覧になれます。

シェアリングエコノミーに興味を持った理由は、サービス、つまりシェアリングエコノミーにより生み出されるデジタル商品は、独占がない環境を作れると考えているからです。大企業や企業グループは、競争相手の力を恐れていると思います。つまり、シェアリングエコノミーにはシェアの価値があり、独占を防止する為の破壊的なプラットフォームなのです。革新的なビジネスモデルによる慈善事業にも繋がっていく可能性もあり、この業界の未来と方向性について楽しみにしています。

自転車で旅をするThomas Döennebrinkさん

自転車で旅をするThomas Döennebrinkさん

人生で一番思い出に残っているシェア体験は何ですか。また、シェアリングエコノミーがあなたにもたらしたものは何ですか。

私は自転車で世界中を旅行するのが大好きです。旅費をまかなう為に、私のスキルをシェアしました。旅行中に色々な国でたくさんの仕事を経験し、多くの友達ができました。例えば、南フランスのキャンプ場、L’Eden****では、3ヶ国語話せる受付係として1ヶ月仕事をしました(ドイツのミュンスターからジブラルタルまで、約4千キロの自転車旅行)。また、2回の大西洋横断(テネリフェ〜カリブ海〜ベルギー)とカリブ海の小アンティル諸島のアイランドホッピングでは、甲板員、調理スタッフ、ボートの当直の仕事をしました。また、カリブ海諸島での滞在中、セント・マーチン島のフランス領にあるオリエントベイ・ホテルで、3ヶ国語話せる受付係として1ヶ月仕事をしました。また、観光ガイドやヨットの清掃の仕事もしました。他にはトルコのイスタンブールの学校、IELEVで、第2外国語のドイツ語教師をし、その後トルコのイズミルの学校、TAKEVでも教えました。また、イズミルのGerman Embassy Schoolの創立CEOと校長にもなりました

これらはすべてシェアに基づいています。私は自分のスキルを他の人とシェアし、喜びと自分の目標を達成する為の報酬を得ました。シェアリングエコノミーのリサーチの開始後は、ハウスシェアなどのオンラインプラットフォームやソーシャルネットワークをもっと使用するようになりました。「信用」が鍵であり、初期の適応者としてこれらのプラットフォームを試したいと思います。今後より多くの冒険をするため、そしてシェアリングエコノミーの可能性をもっと探るために、この信念を貫いていきます。
(次回「とにかく色々なプラットフォームを試してみて、自分で経験しよう」に続きます)