前回の記事「シェアリングエコノミーはフェアな社会をもたらす」では、シェアリングエコノミーを始めたきっかけと、自転車で世界中を旅するための費用をまかなうために彼のスキルを使ったというお話をThomasさんからお聞きしました。ここでは「シェアワーカー」としてのシェアリングエコノミーの個人的な体験について聞いてみましょう。

ヨーロッパでのシェアリングプラットフォーム、特にサイクリスト向けでお勧めなのはどれか教えていただけますか。

シェアリング/シェアリングエコノミー2.0のフラッグシップの1つであるAirbnbの他に、宿泊やおもてなしをするプラットフォームが増えています。伝統的な個人所有の営利企業もありますし、非営利組織や他の法人で、包括、連携、分散化を目指し、通常特定のグループをターゲットにしています。以下がその例です。


BeWelcome
BeWelcomeは非営利組織で、ユーザーは滞在場所をシェアします。そこで旅行者達と繋がり、出会い、旅先での宿泊場所を探すことができます。利用は無料で、オープンソースの民主的なコミュニティです。メンバーは11万以上で、215カ国で利用できます。


WarmShowers
サイクリング旅行者のコミュニティとそれをサポートする人たちのプラットフォームです。サイクリング旅行者はこのプラットフォームでホストを探し、旅行中滞在することができます。メンバーは12万4千以上、ホストは7万6千以上で、160カ国で利用できます。


Trustroots
ヒッチハイカーのコミュニティ向けのプラットフォームです。色々な「部族」があり、ユーザーは自分の興味があることを探求し、関連のある人たちに会うことができます。このサービスは全て無料です。Trustrootsは寄付金だけで運営されており、現時点でメンバーは3万以上、ホストは約5千です。

ユーザー/消費者の視点から、日本のユーザーがオンラインプラットフォームを利用するにあたってのアドバイスをお願いします。

とにかく色々なプラットフォームを試してみて、自分で経験するということです。通常、ユーザー/消費者として利用開始しますが、経験と信用を得るにつれ、提供者/生産者になることもあり、2つの役割を持つことになります(コンシューマー&プロデューサー=プロシューマーになる)。

ともあれ、重要なのは、事実です。誰がプラットフォームを保有しているのか。誰が最終的な決断をするのか(誰を入れたり外すかなど)。お金はどこに行くのか。自分たちの地域、都市、国内で循環してとどまるのか。それともオフショア銀行に流出し、長期的に見るとその地域の経済力を弱らせるのか。あなたのデータはどこに行くのか。ブラックボックスの中に消え、あなたを監視するのに使用されるのか。あなたに何か販売するために使用されるのか。プラットフォームの裏には誰がいるのか。彼らの(最終的な)目的と動機は何か(公益、利益の搾取など)。透明性はあるか。

独占と集中は避けられるべきで、プラットフォームに多様性があること、そして特に供給者が市の保有で非営利であることが望ましいです。利害関係者もプラットフォームの株主になるべきです。

日本の個人会員制度についてどう思いますか。

トップページのSHAREの写真はとても共感性があります。そしてシェアワーカー/フリーランサーの情報交換や関係イベントへの参加で彼らをサポートしているということについて、大変素晴らしいと思います。私もこちらの活動で同様のことを考えています。

人々が集まる時、彼らの個人的な関心だけに注目して助け合うのではなく、他の人を思いやり、コミュニティ、社会、精神、心、行い対してメリットがあることをしましょう。私はこれらのファンであり、元気付け、サポートすることを嬉しく思います。