好きな時に、好きな仕事を、好きなだけできるシェアサービス。
特にこれといった資格や実績がなくても、働くことができ、会社員であっても、学生だとしても、受注さえできれば、今日から始めることもできます。

しかし、その反面おろそかになりがちなのが「税金」の管理。
そしてもうすぐやってくる「確定申告」の時期…。

そんな中、1月31日シェアリングエコノミー協会では、今年も確定申告セミナーを開催致しました。
題して『~シェアと税制度の未来を考える2019~ はじめて確定申告入門講座』。

シェアサービスで収入を得ている方、確定申告で悩んでいる方など、30名を超える方々にご参加いただきました。

第一部

【政府からみた課題】

財務省主税局税制第一課 課長補佐 山崎 大介 氏

政府としても、確定申告をして頂けるように環境を整えなければならない。ここに来て下さっている方は、まじめに“税金を納めたい” と思って下さっているはずなのでありがたい。ぜひ税理士の方と相談したり、年々便利になってきているサービスを活用して、電子申告等をしていただきたい。

国税庁課税部個人課税課 課長補佐 三田 浩平 氏

働き方改革が行われ、副業解禁の動きと共に、副収入を得た人が増えている。国税庁でも電子申告・納税ツールとして「e-Tax」を用意しているが、どうしても国だけで動くのには限界がある。

ぜひ、プラットフォーマーの協力もお願いしたいので、このような機会はありがたい。

【シェアワーカーの課題】

シェアワーカー代表 加藤こういち 氏

42種類以上のシェアリングエコノミーサービスを過去に700回以上も利用経験があるという加藤氏。

1年半前に独立して、月5万円の収入からスタートした加藤さんでしたが、シェアによる遊休資産の活用で、現在は生活費がまかなえるようにまでなったとのこと。

そんな中、シェアワーカーが考える確定申告の問題として次に2点を挙げた。

1.「自営業」をはじめているという事
へ「自覚不足」になりやすい。

2. 「収入計算」や「経費計算」が
分かりにくい場合が多い。

以上のことを踏まえ、第二部ではパネルディスカッションを行いました。

第二部

【個人の時代における税制を考える】

左から

一般社団法人シェアリングエコノミー協会
代表理事 上田祐司 氏

シェアリングエコノミー研究家
加藤こういち 氏

内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室 シェアリングエコノミー促進室
参事官補佐 石原 一樹 氏

財務省主税局税制第一課 課長補佐
山崎 大介 氏

<ファシリテーター>
一般社団法人シェアリングエコノミー協会税制委員(税理士)
矢冨 健太朗 氏

山崎:
国の立場から

シェアリングエコノミーと税は世の中的に見ても注目を浴びている。国も興味を持っているし、熱意もある。そもそも、店舗を構えている場合、「ここでこいういう事業をやっているな」ということが分かるが、シェアサービスを始めとするITを活用するオンラインのサービスは、どこで誰が稼いでいるのか把握しづらい。

今後もこれらの課題については国会でも議論をされる予定。情報を持っているプラットフォーム側に尋ねることもできるが、まずは自主的に申告をして欲しい。

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上田:
プラットフォーマーの立場から

実際に、ネットで完結するサービスは、その利用者が日本在中かどうかもわからない。民泊やミールシェアのシェアサービスも、海外から生まれている。“あとは現地の法律に基づいてやってくださいね” としか書いていない。そういった会社もあるのでこれらの税の管理は本当に難しい。

税以外の政策においても、海外との共同が、日本のシェアリングエコノミーを盛り上げるためにも重要。

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石原:
シェアサービスを推進している立場から

今、日本が筆頭に立ってシェアリングエコノミーのルール作りとして、国際標準化というのを行なっている。

それらを世界に広めようとしているからこそ、確定申告実施の推進に対しても、盛り上げていかないとと思っている。

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加藤:
プラットフォーマーに期待すること

普段の生活での情報源は、SNSのタイムラインぐらい。テレビもほとんど見ていない。

その中で、プラットフォーマー側のメルマガや通知くらいしか情報を拾う接点がないため、その接点を活用していただきたい。

理想は、年間の売り上げがある一定以上ある人は、トップページに、納税のチェックボックスが設けられたり、納税を完了していないと、アラートの表示が出続けるなど、普段の生活の導線に自然に入れて欲しい。

そうでもしないと忘れてしまうため、そういう仕組みを用意してもらいたい。

上田:
シェアリングエコノミー協会として

認証マークを取得していただいた企業へは、告知を出すことは協力できる。

また、売り上げの整理はプラットフォーム側で出来るものもあるが、経費の整理までは出来ない。

自分の好きなことで稼ぐことができるという点においては、シェアワーカーのような働き方は夢のような話。そういう人たちをどんどん増やすためにも、こういうセミナーは必要。要望があれば喜んで開催していきたい。

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その後、矢冨健太氏による
初心者向け 確定申告の入門講座。

▶︎【参考】シェアリングエコノミー納税・節税 完全ガイド 
こちらからアマゾンで無料ダウンロード可能です

第三部

イベントの後半は、
専門家に直接気になっていることを聞ける相談会を実施しました。

最後にこちらの記事を読んでいる
確定申告に対して不安なシェアワーカーのへお知らせ!

まずは自分がどれくらい稼ぎ、申告の必要があるかを確認。

そして、必要な場合は確定申告を行い、クリアなシェアリングエコノミーライフを送っていきましょう!