「この体験が、旅になる」をコンセプトに暮らしを体験として提供するTABICAが主催するGRID HARVEST FESTIVALに参加してきました。今回紹介するTABICAのホストは、お茶とお菓子が美味しかった〜だけではない、本当の茶の湯の楽しみ方を体験で提供している、渡辺宗恵さんです。ホストを始める前から自身の教室を開かれていた渡辺さんに、シェアエコだからこそ提供できる魅力を尋ねてみました。

ーーTABICAとストリートアカデミーの両方でサービスを提供されていますよね。どのようにプラットフォームの使い分けをされているのか教えてくれませんか。

こちら(TABICA)は体験、お茶の世界に浸る旅行づくりです。これまでは全く茶道について関わりがなかった人でも、「お茶ってこんな世界なんだ。」と知ってもらう事を意識しています。ストリートアカデミーは知ってもらうだけではなく、スキルを学んでいただくお稽古の場です。一回だけの思い出ではなく、これからも継続してお茶を習得していきたいという思いが強い方の初めの一歩として開催させていただいています。

スタイルにも違いがあります。ストリートアカデミーの方はこのように(今回のイベント出展の形式)テーブルを囲んで学ぶスタイルなのですが、一方TABICAは本格的なお茶室に集まり、畳の上で正座して茶道を味わいます。まさに、お茶の世界に入ってもらうのです。

ーーどういった経緯でシェアエコサービスを知り、始めるに至ったのでしょうか。

以前、ホームページを作るために、作成セミナーに参加する事がありました。そこで、一緒に受講していた方から「こんなもの(ストリートアカデミー)がありますけど、やってみたらどうですか?」とお勧めしてもらった事がキッカケとなりました。

ーー実際に、ホストを始められていかがでしょうか。ご自身のホームページで集客されていたのと違いを感じる事はありますか。

ホームページで募集しているものは畳の茶道教室、一方ストリートアカデミーなどはアクセスの良い部屋を借りて行なっているという事もあり、それぞれ内容も価格帯も異なります。教室に出席される方は、書道や着物を習っていて、日本文化全般を習っていく一環でいらっしゃる方が多いのに対して、プラットフォームを使って集客をしている方が、純粋な興味や関心で集まってくれている傾向にあるように感じています。気になった事を何でも質問してくれるので、私自身も気づかされる事が多いです。

ーーシャアエコで茶道を開催して良かったと思えるエピソードはありますか。

ストリートアカデミーの方ですが、ワンデイ(一日体験教室)を開催した際にいらっしゃった男性の方です。前から茶道に興味がおありで表面的な知識をお持ちでした。参加されて、体験後の質問コーナーにて、よく精通していないと分からない部分を知る事で更に知識も深まりご満足されたようでした。

現在茶道体験やワークショップは珍しくありませんが、その殆どはマナーや作法などテクニックを教えるものを主にしているものが多いように感じます。
テクニックを学ぶ事を体験したと捉えがちですが、私が提供するワークショップはそれだけでなく、学び感じる事です。

お茶室を例にすると、お道具、掛軸の言葉、お菓子などから演出された季節感を知る、その空間の中で作法を学びながら頂く抹茶や和菓子は更に味わい深いものになります。それにより自然と気持ちも豊かになりストレスが解消され、感性も磨かれます。
日本には美しい四季があります、忙しい毎日で気づかなかった街の変化、木々の紅葉に目が止まるようになります。お菓子の色彩、道具の取り合わせのバランス、抹茶やお茶の香り、そして挨拶、会話など茶道それ自体は非日常でありながら、そこから得るものは、実は日常生活に生かす事ができるのです。それは私自身が実感していることです。
気持ちにゆとりが生まれ慌てる事がなく、お菓子やお道具から美意識が磨かれ普段のコーディネートがお洒落になる、茶道で学ぶ挨拶や相手を思いやる会話によるコミュニケーションアップ、とマナーや作法だけでない茶道の魅力を伝えていきたいですね。
ストアカは学び、TABICAは体験で、茶道の持つ世界観に触れていただければと思っています。

ーーこれからホストを始めようと考えている方にメッセージをいただけますでしょうか。

TABICAやストリートアカデミーのような様々なプラットフォームが登場し、誰でも参加できるサービスが出来上がってきています。発見したものはどんどん利用していくような気持ちでチャレンジをしていけば良いと思います。自分が好きなもの、得意なものをアピールしていく事で人が集まる、あなたが活躍できる場を探してみてはどうでしょうか。