年に一度のシェアの祭典『SHARE SUMMIT 2019』。今年は虎ノ門ヒルズフォーラムにて、多くの企業(シェアパートナー)も参加し大規模に開催されました。多方面で活躍されるゲストパネラーの方々をお迎えし、来場者も過去最多の1,300人以上と、昨今のシェアリングエコノミーサービスへの注目の高さが伺えるイベントとなりました。今回はその模様をお伝えしていきます。
まずは、シェアリングエコノミー協会代表理事である、重松大輔氏(株式会社スペースマーケット代表取締役CEO)より開会のご挨拶がありました。
「まさに今、世界は100年に一度というシェアリングエコノミーの大きな波がきています。日本においては、これまでの大企業の自前主義からオープンイノベーションへと変革をしています。トヨタ自動車さんがカーシェアサービス『TOYOTA SHARE』を開始しましたし、先日もブランドバッグのシェアサービス『ラクサス』がワールドさんと100億円の資本業務提携をすると発表がありました。また、弊社『スペースマーケット』も、東京建物さん、東京メトロさん、JTBさんらとの資本業務提携により、新しいスペースの活用を目指しています。
これらのことは、2016年のシェアリングエコノミー協会立ち上げ当時では考えられなかったほどの変化で、とてもわくわくしています。一方で、人口減少、少子高齢化、温暖化、災害への備えなど、課題も山のようにあるのが現状です。
今回のシェアサミット2019のテーマは“Co-Economy~共創・共助がつくる令和時代の新しい経済”です。さまざまな分野で活躍されている、政府、自治体、個人の方々がいらっしゃっていますので、ぜひ活発な議論や交流をしていただきたいと思います。今日という一日が、意義深い一日になるように。ラグビー日本代表の“ONE TEAM”のように、一致団結して令和時代の新しいシェアサービスの未来を考えられたらと思っています」
続いて、内閣府副大臣 平将明氏(代読 内閣官房IT総合戦略室 田邊参事官)のご挨拶。
「2016年のシェアリングエコノミー協会設立当初から応援してきましたが、回を重ねるごとに盛大になることをお悦び申し上げます。シェアリングエコノミーには、ユニークで魅力的な体験や、資産の活用、地域の活性化や社会活動の解決もできる力があります。
今年の日本は、多くの災害がありました。私はIT政策や防災も担当しておりますが、9月の台風でも、昔ながらの助け合いがリアルタイムで行わる災害時のシェアサービスや、被災地でのモバイルバッテリーのシェア、ボランティアの方に民泊の場所を貸し出すなど、さまざまなサービスや支援も見られました。政府としましても、今後の災害時の支援において、発想を柔軟にしてシェアリングエコノミーをこれまで以上に有効活用していきたいと思っています。さまざまな立場から議論を持ち合う議論の場である『シェアサミット2019』が、令和時代の新たなイノベーションを生み出すことを期待しています」
さらに、個人ファンドも立ち上げるプロサッカー選手、本田圭佑氏からのサプライズビデオメッセージも会場を沸かせました。
「UberやAirbnbをはじめ、世の中にはさまざまなシェアサービスが過熱しています。一方で、まだまだ所有文化が強い部分があるなとも感じます。個人的に関心があるのが、人のシェアリングです。企業同士が協力し合うことで、これからさらに面白い働き方が、イノベーションが生まれたらいいなと思っています」
最後に、シェアリングエコノミー協会代表理事であり、株式会社ガイアックスの代表執行役である上田祐司氏より協会の取り組みについてお話がありました。
「日本では今、シェアリングエコノミー関連のサービスが本当に伸びています。今日は、多くの来場者の方々と、その熱さを感じられて僕も嬉しいです。ここで確認しておきたいのですが、シェアリングエコノミー協会がめざすもの。
それは
・すべての人が様々なカタチで、経済行為に参加できる社会の実現
・新しい経済行為を活性化させ、日本経済全体の発展に寄与すること
・プラットフォーム事業者の健全なるビジネス環境と利用者保護体制の整備
という3つです。
私たちシェアリングエコノミー協会は、“お金だけではなく、幸せな社会”を目指しています。それこそ、赤の他人である隣の人と、何か取引をすることができないか、というような世の中の助け合いを目指しています。それには、健全で安全なビジネス環境が担保されなければいけません。そのための仲間を募集しています。協会の会員となってお力を貸していただきたい。現在加盟いただいているのは300社。入っていただいて損はさせません! ぜひ、ご検討をお願いします。また、本日はABセッションに加え、36社によるシェアブースもありますので、どうぞ楽しんでください」
大企業からベンチャー企業によるシェアブースも大盛況!皆さん真剣な表情で話を聞いていました。今日のこの『SHARE SUMMIT 2019』から、新たなサービスや、新たなコラボ企画が誕生する日も近いかもしれませんね。