2015年より株式会社ガイアックスで運営をしてきた「Share!Share!Share!」が、10月1日より、同じビジョンを持つ一般社団法人シェアリングエコノミー協会の運営を移行。そこで、これまで3年間編集長を務めてきた株式会社Banso 代表取締役でDXマーケターの久保田さんに、ご自身の働き方の変化やシェアリングエコノミーサービスの魅力についてお話を伺いました。
__DXマーケター 久保田さんがShare.jpの編集長になった経緯を教えてください
今から3年ほど前になりますが、ブランド推進室に異動することとなり社内のメディアとして担当することになったのがきっかけです。当時は外注していたこともあり、上手く運用できていない媒体でしたので、その立て直しを図るという位置づけでした。それまでは新規事業のWebマーケティング担当として広告運用の仕事をしてきたので、メディア運用は経験がなかったですし、「メディア運用は大変だよ」「やめておいた方がいい」と言われました(笑)。
__新しいことにチャレンジする不安はなかったですか?
なかったですね。僕はこれまでも度々新規事業に取り組むことがあったのですが、「とりあえずやってみよう」がモットーなんです。安定よりも変化を優先するタイプなのかもしれません。仕事をする上では、常に「誰かと比べるのではなく、自分がどれだけ成長できるか」という思いが強くあります。それは今も変わらないです。
__特に印象深い記事やホストについて教えてください
この仕事をしなければ会うことができなかった方たちばかりで、取材に同行するたびに毎回多くの刺激をもらっていました。
中でも、「家を持たずに日本中を旅する医師 シェアエコ生活の達人、中村元さん」、「ミニマリスト 高校教師 吉川さん」。彼らの型破りな生き方が印象的でしたね。
また、度々登場していただいた、シェアリングエコノミー研究家である加藤こうちさんも自分にとって大きな出会いとなりました。
サービスとしては、「タイムチケット」や「ストアカ」でスキルをシェアするホストの方々にもたくさん取材させていただきました。「ストアカ」で定年後の“生きがい”を見つけた 包丁研ぎの先生豊住久さんなど、何歳になっても人生を楽しむ方が多くて素敵だなと思ったのを覚えています。
皆さんに共通して言えるのが、やりたいことを見つけて挑戦する行動力が素晴らしいということ。僕自身、20代は転職を10回繰り返し、上手くいかないことが多かったですが、Share.jpを通して、自分の中で働き方や価値観の確立がされた3年間になったと思っています。
__その後、ガイアックスを独立されましたが、Share.jpが久保田さん自身の働き方を考え直すきっかけになったのでしょうか?
そうですね。Share.jpやシェアリングエコノミーとの出会いが独立の決断に影響したことは間違いないです。
具体的には、WebマーケティングとShare.jp運営の仕事を兼務しながら、独立するためによりレベルが高く、自信になる専門的な知識がほしくてウェブ解析士マスターの資格を取ったんです。すると、地元の茨城県に何か貢献できることはないかと考えていたこともあり、「地方の中小企業の方たちにこれまでの自分のWebマーケティングやWeb制作のスキルを活かした仕事がしてみたい」という目標ができたんです。
それで、「中小企業の価値あるサービスを世の中に分かりやすく伝え、事業者の成長を共に喜ぶ」という理念で、株式会社Bansoを2019年に設立しました。マラソンの伴走者のように企業に寄り添う存在になりたいという思いを込めています。
__独立後も変わらずガイアックスから委託されて編集長を続けてきたんですよね?
そうなんです。ありがたいことに、独立してからガイアックスの案件やガイアックスのメンバーからご紹介いただくことが増えたり、上田さん(代表執行役社長)とも連絡をとるようになりました。僕だけではなく、会社を辞めたり独立した人たちとも変わらずいい関係が築けるのが、ガイアックスの魅力のひとつだと思っています。
__この3年でシェアリングエコノミーが取り巻く環境は大きく変化しましたよね
2015年に設立されたシェアリングエコノミー協会の方たちの尽力もあり、「数年後の近い将来はこうなるであろう」という予想もあったので、ある程度予測はしていたのですが、コロナの影響もあり、まさに時代が追い付いた感じはしています。
5年前と比べてもリモートワークや多拠点生活する人が圧倒的に増えましたし、たとえば、株式会社アドレスが運営する、定額で多拠点生活ができる「ADDress」や、みんなの好きが体験できる「TABICA」の需要も増えていますからね。数年前まで、ガイアックスは「変わった会社」というイメージで見られていましたが、今はそんな感じはしなくなりましたよね(笑)。何が言いたいかと言うと、シェアリングエコノミー業界をけん引する会社に関われて幸せです。
__Share.jpがガイアックスから協会管轄にリニューアルするにあたり、期待すること、引き継いで欲しいこと
僕がShare.jpを担当することになったとき、Share.jpを立ち上げた先輩から「メディア運用は、強い想いがないと続けることはできないよ」と言われて、僕なりにがんばってきました。ガイアックスからその想いが誰よりも強いシェアリングエコノミー協会のメンバーへとバトンを渡せたのは正直嬉しいです。今まで通りの信念で突き進んでいけば、うまくいくはずだと信じていますし期待しています。
__DXマーケターとして、これからどんなことに挑戦したいと考えていますか?
今、中小企業も個人事業主もマーケティング活動をデジタルへシフトする時代が来ています。
経済産業省は2018年に『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』というレポートでDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みの重要性に言及し、もしDXが進まなければ「2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある」と警告していました。その崖がコロナの影響で目の前に来たと感じています。加えて、デジタル領域でのコンサルタントが圧倒的に不足していますから、僕はそれらを支援する事業をやりたいですね。マーケティングのデジタル化を支援できる DXマーケター を養成していきます。
_最後に読者へメッセージを!
「副業してみたい、独立を目指したいけど何から始めれれば良いか分からない」という人にとって、シェアリングエコノミーは最初の1歩を踏み出す機会になると思っています。まずは、何か興味があるサービスを体験してみてください。僕も、今度「ストアカ」で講師デビューすることにしました。シェアリングエコノミーは皆さんにとって、次の行動を起こすきっかけになるはずです。
関連リンク
ストアカ
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